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歯の生え変わり - cam

2017/02/16 (Thu) 10:14:58

はじめて投稿させていただきます。
7歳で前歯(上)の乳歯の内側に永久歯が生え始めてきました。乳歯は少しぐらついていますがまだまだ抜ける様子はありません。永久歯によって少し乳歯が前に出てきています。このままでも問題ないでしょうか???ちなみのその乳歯は数年前に転んで神経が死んでしまい根の治療済です。

Re: 歯の生え変わり - ばば

2017/02/17 (Fri) 19:15:04

投稿ありがとうございます。
よくあることです。
段々揺れが大きくなるようなら,放っておいてもそのうち抜けると思いますが,揺れが大きくならずに永久歯がどんどん出てくるようなら抜歯も必要です。
揺れが大きくなるのであれば,最後はポロって抜けるか,引っ張って取ってしまうかです。うちの子は,最後は自分で引きちぎっていますが,子どもによっては恐くて触ることもできなかったりします。最後は親が抜いてあげても良いのですが,親自身が血を見るのも恐いと言われることもあります。そんな時も歯科医院で抜歯が必要でしょう。

Re: 歯の生え変わり - cam

2017/02/21 (Tue) 09:24:02

ありがとうございます。だんだん揺れは大きくなっているようです。もう少し様子を見ようかと思います。返信ありがとうございました。

舌小帯短縮症 - AM

2016/04/24 (Sun) 20:32:39

初めまして。
生後9ヶ月で舌がハートになり口から外には出なく舌小帯短縮症じゃないかと思っています。
小児科では1歳の歯科検診で相談すれば良いと言われましたが、それまで待っていた方が良いのでしょうか。手術なら早い方が良いでしょうか。
今の所、飲めない食べれない等の問題はありません。
よろしくお願いします。

Re: 舌小帯短縮症 - ばば

2016/05/10 (Tue) 12:27:03

こんにちは。
舌がハート型になるのであれば舌小帯短縮症の疑いはあると思います。しかし9か月であれば,まだ機能的に未熟ですから舌がうまく動かせないだけで,本当に舌が口の外に出せない程に舌小帯に問題があるのかわかりません。
手術をするのであれば,術後に機能訓練をしないと傷口が癒着して十分に舌が伸びないこともあります。先生の言うことを理解して,舌を動かす訓練ができる必要があります。早くても3〜4歳にならないと無理があると思います。

Re: Re: 舌小帯短縮症 - AM

2016/07/29 (Fri) 12:51:08

ご回答ありがとうございます。
お礼が遅くなり申し訳ありません。
あれから舌も動く範囲が広がってきてはいるので、もう少し様子を見てみようと思います。手術が必要なら早めにと思いましたが年齢と相談して考えて行きたいと思います。
ありがとうございました。

乳児歯科について JAKE

2015/09/20 (Sun) 03:59:50

初めて投稿させていただきます。
今6ケ月になる子供がいます。最近乳歯が生えてきました。
予防歯科などをしっかりしていきたいのですが、初めての歯科健診として、いつ頃から通えばよいでしょうか?
また、乳歯の歯科健診の内容、金額などはどの様になっておりますでしょうか。
掲示板での掲載に差し支えのない範囲でよろしくお願い申し上げます。

Re: 乳児歯科について - ばば

2015/09/22 (Tue) 19:24:27

こんにちは。投稿ありがとうございます。
気になる方は気になるようで,早いと1歳前からお子さんを連れていらっしゃる方はいます。まだ早いような気もしますが,希ではあってもすでに1歳検診で虫歯が見つかるお子さんもいるので,一概にいつ頃からが良いとは言い切れないところです。
歯の生える時期と本数には個人差がありますが,一般的には1歳を過ぎて上の前歯が4本生えたら虫歯予防を考た方が良いと思います。1歳児で最初に虫歯が出来るとしたら上の前歯ですし,授乳が継続しているのであれば,しっかりとしたブラッシングが必要になります。
さて予防目的で来院された場合ですが,簡単に言いますと,私が口の中を診て,歯科衛生士が歯みがきの実地指導・食生活のアドバイス・歯面研磨を行います。そしてご希望があれば最後にフッ素塗布を行います。通常はフッ素塗布の間隔に合わせて3か月に1回のペースで通院していただきます。中には3か月後では心配だと毎月ブラッシング指導に通われたり,歯に着色が付きやすく毎月歯面研磨に通われる方もいます。
最後に料金についてですが,ほとんどの方がフッ素塗布を希望されての来院になりますので,ここではフッ素を塗布した場合の料金で挙げておきます。当院は「新潟市フッ化物塗布事業」の指定を受けた施設ですので,お子さんが新潟市の住民票登録で4歳未満でしたら事業の適応を受けて料金は1,140円になります。

Re: 乳児歯科について - JAKE

2015/10/28 (Wed) 17:50:14

メッセージいただき大変ありがとうございます。もう少し様子をみて4本生えたら、お世話になると思います。よろしくお願いします。

初めまして。 - 渡部

2015/06/29 (Mon) 13:38:32

初めまして。
一歳半の子供がおります。
この間、その子供の一歳半検診にて、エナメル質の形成不全だと言われました。
それから私の通う歯科医を受診し、チェックアップジェル(500ppmF)を毎日夜の歯磨きの仕上げにほんの少量使い、それと並行して3か月に一度のフッ素添付を進められました。

先ほど下記にある、ばば先生の「フッ素の働き」も拝見させていただきました。
フッ素が虫歯予防に大切であることもとても良く分かりました。

エナメル質の形成不全と診断を受けてから、いろいろ自分なりに調べました。
その中で、フッ素を摂りすぎると斑状歯という白いまだら模様の永久歯が出来てしまう可能性があることもわかりました。

そこで質問なのですが、一歳半から夜の仕上げ磨きにチェックアップをほんの少しですが毎日使い、また、三カ月に一度フッ素添付を続けることは、虫歯予防には良いことだと思いますが、上記のような永久歯に影響を与えるほどの摂取量ではないのでしょうか?

私の通う歯科は大人の方をメインとした歯科だったので、小児専門の方の意見をお聞きしておくことも大切なのではと思い質問させて頂きました。
やはり三歳にも満たない子供を通させるなら小児歯科を訪問すべきだったでしょうか。

毎日これで良いのか?と考えながら歯磨きをしています。
大切な子供の歯。
守ってあげたいのです。
教えていただけると助かります。

Re: 初めまして。 - ばば

2015/07/10 (Fri) 23:11:47

回答が遅れまして申し訳ございません。
現状の使用法で斑状歯の心配はありません。多くの人が同様に使用していますから,それで斑状歯が起こるなら大騒ぎになっています。
500ppmのチェックアップで換算すると,1歳児でざっと1か月で1本使い切る生活を数年以上続けないと斑状歯にならない計算です。しかも4歳になるとさらに2倍の量が必要とされていますから(9歳では10倍量),同量を使っていても段々リスクは下がります。「数年以上」というのは2〜3年というレベルではなく,もっと長期間とされていますから,チェックアップで斑状歯を発現させることは常識では考えられません。
さてエナメル質形成不全ですが,軽度であれば白い線が入ったように見えるだけで表面は硬く,経験上必ずしも虫歯のリスクを上げるものではないようです。少し重症度が上がって,表面がチョークのように粉っぽいようだと虫歯へ移行する心配があります。さらに重症になると,最初から虫歯のように凹みになっており,虫歯に準じて治療が必要と判断することもあります。

初めまして - 坂上

2015/02/25 (Wed) 14:46:46

もうすぐ4歳になる息子がおります。
小さい頃よくタオルをチューチューする癖があったからか分からないのですが、ガミースマイルの状態です。
以前歯をぶつけたときにレントゲンを撮った際に永久歯が見えたのは良いのですが、ガミースマイルの事について全くその歯医者には答えてもらえずにいました。
永久歯になればガミースマイルが治るという事でいいという事なでしょうか?
もし治療するなら、費用はどのくらいになりどのように進めていくのでしょうか?
よろしくお願いします。

Re: 初めまして - ばば

2015/03/26 (Thu) 22:53:14

しばらくチェックしていなかったため返信が遅れて申し訳ありません。
3歳で以前タオルを吸っていたとなると,タオルのせいで上顎前突(出っ歯)の状態になっているのかと想像します。
3歳4歳でできることといったら,原因を除去することくらいでしょうか。タオルを吸ったり指しゃぶりを止めさせたり,口呼吸があるのであれば口呼吸の原因となっている鼻疾患を治療するとかです。
一般的に3歳4歳のお子さんは矯正治療をまだ受け入れられません。装置を長いこと口の中に入れていられないでしょうし,治療前の検査も受けられるか疑問です。固まるまで動かないで歯型をとったり,一人でレントゲン室に入って指示通りの体勢で動かず撮影したりする必要があります。
現在タオルを吸ったり指しゃぶりをしていないのなら,今後の発育でアゴの形態が正常に近づいていくことは期待できます。ただし,家族にガミースマイルの人がいるのなら遺伝的に顔かたちが将来似てしまう恐れはあると思います。
上アゴが長くてガミースマイルを呈しているのなら,アゴを手術で切って縮めることも考えられますが,成長期の子どもで行うことではありません。上唇が下に伸びないでガミースマイルを呈することもあります。歯並びだけで解決がつかない場合もあいますし,将来どういう治療になるかは一概に言えません。
これからの成長で良くも悪くも変化しますので,永久歯が生えてどうなるかだと思います。

Re: 初めまして - 坂上

2015/03/27 (Fri) 16:26:56

返信ありがとうございます。
ガミースマイルは私が軽く言われた時がありました。
歯茎が少し膨らんだように見え歯がチョコンと下の方に出てるという感じです。
タオルは2歳くらいまででした。
出っ歯な感じがあまり見えず…
永久歯が生えるとともにガミースマイルが(歯の小ささは)治るものなのでしょうか?
今後どうなるか、年長さんくらいに一度診察してもらうのも手なのかなと思いました。
ありがとうございました。

はじめまして 渡辺

2013/04/08 (Mon) 14:00:14

先生はじめまして。
福島県会津在住の渡辺と申します。
一歳八カ月の子供の前歯が、初期虫歯と診断され、会津には小児歯科専門医の歯科がなく、メールを差し上げました。

一歳児の虫歯は、進行止め以外に、虫歯の治療は可能なのでしょうか?

Re: はじめまして - ばば

2013/04/12 (Fri) 19:55:44

初めての書き込みをありがとうございます。
確認が遅れまして申し訳ありませんでした。

1歳児の虫歯で多いのは,上の前歯の隙間です。ちょうどそこに虫歯ができはじめたということですね。
低年齢児は泣いたり動いたりするので思うように治療できないものです。そこで手っ取り早く処置するのに,虫歯の進行抑制剤(サホライド)を塗っておくことがあります。しかしサホライドを塗ると歯が黒くなってしまうので一概に良いとは言えません。
私の場合,開業して1年たちましたが,サホライドは一度も使ったことがありません。

初期の虫歯に対する対応ですが,低年齢で治療に協力的でない場合は以下の通りにしています。
①ブラッシング指導の徹底
歯ブラシはもちろんのこと,歯と歯の間の虫歯では糸ようじを使います。歯の間に糸ようじを通すのですが,歯の面両側をそれぞれ片方ずつこするのがポイントです。

②おやつ類の見直し
回数,1回にかける時間,内容など改善すべき点を指摘します。
同じ甘いものであっても,口の中に長く残るものや歯にくっつきやすいものの方が悪いです。甘いものを食べる時は,お茶や牛乳を合わせるようにしましょう。100%果汁やイオン飲料も虫歯になりやすいことには変わりありません。

③フッ素配合剤の使用
フッ素入り歯磨剤であったりフッ素ジェルを使ってもらいます。歯みがきの時につけてみがくか,みがいた後に塗ってもらいます。みがいたり塗った後はうがいをさせないでください。うがいをすると,せっかくのフッ素成分が薄くなり効果が低くなります。

④最低月一回の診察とブラッシング指導
月一回はチェックしていきますが,ほとんどの場合虫歯が進んでいるということはありません。虫歯の経過をみながら,増齢とともに上手に治療が受けられるようになるのを待っています。2歳半くらいになると治療が上手に受けられるようになっている子どももいます。

中には虫歯が大きく進んでしまい,これ以上様子を見ている場合ではないと判断すれば治療もします。泣かれるくらいはいいのですが,動かれるような場合は身体抑制具を使っての虫歯治療になります。

まずはしっかり歯みがきをし,フッ素製品を利用していれば大丈夫だと思います。
前歯の間の虫歯は,表側から見ているよりも裏側から大きくなることが多いです。歯みがきをするときは,裏側からもしっかりみがくよう気をつけてください。

さらに詳しく,あるいは他にもお聞きになりたいことがありましたら,また書き込みください。
今度はもう少し頻繁にチェックするよう気をつけます。

初期むし歯をどうするか - ばば

2012/11/30 (Fri) 18:52:19

むし歯予防のために歯を削ってつめていた時代があります。「予防拡大」といって,その時むし歯になっていない部分も含めて削ってつめて,むし歯の拡大や再発を予防するといった考え方です。30年も40年も前のことといえば昔のことのように思えるかもしれませんが,30代以上の方は子どもの頃には受けたかもしれない治療です。
20年くらい前からは,「再石灰化」という考え方が台頭し,「初期むし歯は再石灰化するので削ってはいけない」といわれるようになりました。この考え方は今も続いています。むし歯は,歯からカルシウムやリンが溶け出すことでできます。溶け出すことを「脱灰」といい,元に戻ることを「再石灰化」といいます。むし歯の初期では再石灰化を促進させるために,歯みがきをしっかりしたり,フッ素を活用したりします。
今では,治療をするにしても歯を削る量をできるだけ減らすという考えが主流となっています。これをM I(Minimal Intervention ミニマル インターベンション:最小限の侵襲)といいます。M I用に削る器具の先端も小さくなってはいますが,小さくするにも限度があるし,むし歯の出来る位置や形態によっては,健康な部分を削らなければむし歯の部分に到達できないことがあります。むし歯を削るためにはある程度健康な部分も削ることになるのですが,これには少なからず罪悪感を感じるものです。
今の歯科医師は,なるべく歯を削らないで済むようにと考えるのです。

初期のむし歯への対応ですが,「再石灰化するように努め,経過観察する」ということが多いと思います。しかし実際の患者さんで,いったん出来てしまった初期むし歯が再石灰化でなおるところまでいくのはかなり難しいことです。短期間で歯みがきが完璧にできるようになった子どもをみたことはありませんし,これまでの甘味嗜好を子どもがきっぱりやめられるとも思えません。ですから,「再石灰化」というのはひとつのチャンスではあるけれど,妄信はできないのです。
それでも「削りたくない」という思いにかられ,削らないで済ます経過観察を選ぶのです。でも,再石灰化しなれば,むし歯は初期の段階から進んでいきます。そして経過をみているうちに,「削っても仕方が無い」と思えるくらいに大きくなったら,迷い無く削ることになります。

うーん! これでいいのか? 

再石灰化するように,「歯みがきを指導した」,「甘い物を減らすよう注意を与えた」,「歯のクリーニングをした」,「フッ素も塗った」。でも何か月かして来院したらむし歯が進んでいた。やるべきことをやって帰したんだから,あとは自己責任。なんてことでいいわけありません。
想定以上にむし歯が進んでしまったら? 通院が途絶えて目が届かなくなったら?
それなら最初のうちに治療しておいた方がよかったのでは? なんてことになります。

そ・こ・で

最近は初期むし歯を積極的に治療する方針を選択肢に入れました。
しかしここでいう治療とは,従来の「歯を削る」ということとは異なります。
レーザーを使うのです。レーザーによるむし歯の治療がありますが,レーザーというのはあまり歯が削れないのです。効率からいうと従来の切削器具の方がはるかに優れます。また,レーザーのチップはかなり細くできています。
あまり削れないレーザーを使って細いチップで,初期むし歯を削るのです。正確にいうと,レーザーは歯を削りません。レーザーの当たった部分が破砕されるのです。初期むし歯になった部分だけ狭い範囲をレーザー処理することができるのです。レーザーの出力が強ければ歯が削れたようになりますが,出力を弱くすると歯質強化にも使えます。そこで初期のむし歯では,削るというよりは歯質強化に近い使い方でレーザーを照射し,その上につめるということをします。
これでみすみす初期むし歯を進行させてしまうのではなく,早期に積極的に対処できると思うのです。

開業するにあたってレーザーを取り入れたのですが,従来やっていた治療よりも幅が広がりました。

子どもの歯並び(その3) - ばば

2012/10/31 (Wed) 13:20:09

子どもの歯並びの治療について事例を紹介します。

1)乳歯が早期に抜けてしまったり,むし歯がひどくて抜かなければならない場合があります。乳歯が無くなった場所を放っておくと,後ろの歯が移動してきて,将来生え替わりで生えてくる永久歯の場所を失うことになります。生える場所を失った永久歯は,歯並びの中におさまることができず歯並びが悪くなってしまいます。そうならないためには,乳歯の替わりになる装置を付けて歯が動かないようにしておきます。すでに歯が前に動いてしまっているようであれば,歯を後ろに動かして場所を再確保するようにします。

2)上下の歯のかみ合わせが反対の場合があります。アゴの骨格に問題があるならば,5歳くらいから下アゴの成長を抑制するような装置を夜間装着します。また,乳歯の時からマウスピースの様な装置で反対のかみ合わせを治しておくこともあります。

3)かみ合わせが深い場合があります。「イー」と前歯を噛んだ時に下の歯が見えないくらい上の歯が被さった状態です。また,噛んだ時に上下の歯の前後的位置関係のずれが大きく,下アゴが後ろに引っ込んで「出っ歯」を呈することがあります。この場合,マウスピースの様な装置を夜間装着し,アゴの位置を修正する治療を行います。

※2)3)は成長期に行う治療であり,時期を外れると効果ありません。

4)6歳前後で前歯の生え替わりがはじまります。しかし永久歯の生える位置がずれて,乳歯がなかなか抜けないことがあります。そうなると乳歯が邪魔となり永久歯が適正な位置に生えることができないので,乳歯は抜歯することになります。

5)前歯が重なってデコボコ状態になることがあります。永久歯の生える場所が不足しているために,重なってしまうのです。8-10歳くらいでは,歯並びを横に広げて歯の生えるスペースを作る治療があります。上の前歯では,前歯4本の歯並びをきれいに整えたりもします。

その時々の治療が落ち着いたら,その後は経過(生え替わり)をみていくことになります。最終的に気になる点などが存在すれば仕上げの治療を行っていきます。
矯正治療は,いつの時点でも開始できます。大人になってからでも可能です。しかし,大人より子どもの方が歯の動きが良いと言われます。また,成長期に限定される治療法もありますので,時期を過ぎると治療の選択肢が少なくなります。

子どもの歯並び(その2) - ばば

2012/10/30 (Tue) 18:03:37

「咬合誘導」という言葉を小児歯科の専門家は使います。かみ合わせ,歯並びを正しく導いてくという意味です。
歯並びの悪い状態を良くすることは歯の矯正治療です。子どもの悪い歯並びを治すことも矯正治療に違いありません。しかし子どもの場合,大人の矯正治療とは趣旨が異なります。大人の歯並びを治療する場合は,出来上がった歯並び(結果)に対して治療を行うことになります。しかし子どもでは,歯の生え替わる前だったり歯の生え替わっている最中に見つかった問題を解決していくことが治療になります。成長の中で問題が大きくなっていかないよう軌道修正を加え,その結果として良い歯並びを導いていくというスタンスなのです。
咬合誘導は,直接的には歯並びに対しての治療ですが,間接的にはむし歯の治療も含むことになります。乳歯の奥歯のすき間に大きなむし歯ができると,すき間が欠けたようになります。放っておくと欠けた部分に後ろの歯が移動してくるので,欠けた分がつまった歯並びになってしまいます。するとむし歯の出来た歯が生え替わる時に,永久歯が生えるための場所が減っているので窮屈となり変な位置に生えてきたりします。
乳歯というのは生え替わる時まで形をしっかりとどめることによって,永久歯の生える場所を確保しておく役目があるのです。乳歯がむし歯で欠けてしまったり,ましてや抜けてしまうなんてことがあっては困るのです。ですから大事にならないうちにむし歯は治療したほうがよいのであり,そもそも乳歯がむし歯にならないように予防から大切になるのです。

子どもの歯並び(その1) - ばば

2012/10/09 (Tue) 12:24:19

1歳で「かみ合わせが反対」なんではないかと心配される方がいます。奥歯が生えそろっていない段階では,かむ位置が安定していないので,お子さんはいろんな位置でかむことになり,習慣的に下あごを前に出すことがあれば,かみ合わせが反対に見えてしまいます。
2歳半から3歳くらいに乳歯の奥歯は生えそろいます。奥歯が生えそろうと,奥歯でしっかりとかむことができます。このかんだ状態で前歯が反対の位置にかみ込んでいたら「かみ合わせが反対」ということになります。
正式には「反対咬合」と呼びますが,程度を見極めて,4-5歳から治療を開始することがあります。

6歳前後で下の前歯が永久歯に生え替わったり,一番奥に6歳臼歯が生えてきます。それまでの乳歯だけの歯並びを「乳歯列」と呼びます。乳歯列では,歯と歯の間にすき間があったほうが良いのです。
「乳歯の時は歯並びが良かったのに」という人がいますが,乳歯ですき間なくきれいに歯が並んでいると,永久歯に生え替わって歯並びがデコボコになる可能性が高くなります。小さな乳歯と大きな永久歯が入れ替わるのですから,もともと乳歯の時にすき間がないようだと,アゴが成長してもそれだけでは窮屈になることが多いようです。
一方,すき間のない歯並びはむし歯になりやすかったりもします。歯と歯がくっついていれば,自浄作用が悪くなるので,歯ブラシだけでなく糸ようじの使用が望ましくなります。
前歯が生え替わってデコボコしてるようなら,7-8歳で治療開始になることがあります。


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